ネンネのトラブル改善するホワイトノイズって何?

2025.01.04

赤ちゃんの夜泣きや寝つきの悪さに悩む親御さんは少なくありません。アデッソ副社長の長谷川も、第一子の育児で睡眠不足に苦しんだ経験から、同じようなお悩みを抱えるご家庭をサポートできる時計を開発したいと考えるようになりました。

その解決策として注目したのが「ホワイトノイズ」です。赤ちゃんの眠りを助ける効果が期待されるこの技術を時計に搭載するためには、赤ちゃんの睡眠に関する知識やホワイトノイズの具体的な効果を深く理解することが欠かせません。

そこで今回は、これまで2000組以上のご家族の睡眠改善を支えてきたネントレコンサルタントの川口リエさんをお迎えし、ホワイトノイズの可能性や、赤ちゃんや親御さんにとって理想的な時計の開発について貴重なアドバイスを伺いました。

 

子どもの睡眠相談室 CoucouLuna代表 川口リエさん

川口 リエさん  – 子どもの睡眠相談室 CoucouLuna代表

赤ちゃんや子どもの睡眠改善をサポートするコンサルタントとして活躍。二児の母として自身の育児経験を通じ、赤ちゃんの睡眠トラブルに深く悩んだことから、子どもの睡眠について学び始めました。その後、2018年に「子どもの睡眠相談室 CoucouLuna(クークールナ)」を設立し、2024年現在までに2000件以上の個人コンサルを手掛けています。

学術的根拠に基づいた知識と独自のノウハウを体系化し、個人へのアドバイスだけでなく、医療従事者や育児支援者向けの講座、保育士養成学校でのゲスト講義など幅広い分野で活動中です。また、札幌市教育委員会や保健福祉部からの依頼を受け、睡眠講座や相談会を定期的に開催しています。

オーストラリア・クィーンズランド大学環境科学学部を名誉学士(Honors)として卒業。CISA認定小児スリープコンサルタントの資格の立ち上げにも参画しました。子どもと親の健康的な睡眠習慣を整えるため、科学的視点と実践的なアドバイスを融合させた支援を提供しています。

 

記事サマリ

  • ・赤ちゃんの夜泣きや睡眠トラブルの原因は、寝かしつけの方法や深夜対応のやり方など「親子の習慣」にも起因しています。
  • ・ホワイトノイズは「音のカーテン」と言われています。赤ちゃんだけでなく親の睡眠にも効果的です。外泊時の寝かしつけや、外出時での授乳の際に赤ちゃんの気持ちを落ち着かせるためにも使用することができます。
  • ・川口さんによる適切な睡眠環境を整えるための具体的な時計機能のご提案を頂きました。赤や黄色の光は体内時計を乱さない光であるということを教えて頂きました。
  • ・日本ではホワイトノイズに対する依存性や、音の大きさなどに対する誤解や懸念をお持ちの方もいらっしゃいます。ホワイトノイズに依存性はなく、赤ちゃんの耳の近くで大きすぎる音が鳴らないよう気を付けるだけで、安心して使用することができます。
  • ・川口さんもアデッソ副社長 長谷川も赤ちゃんの睡眠に悩まされ、自分の睡眠不足に苦しんだ経験があります。その経験から赤ちゃんやそのご家族の睡眠環境を改善したいと願う気持ちがうまれました。

赤ちゃんが夜中頻繁に泣くのは親子の習慣が理由

寝かしつけをするお母さん

長谷川:本日はお時間をいただきありがとうございます!アデッソでは、従来の時計に不便を感じている方や、何らかの理由で使用が難しい方でも、手頃な価格で便利にご利用いただけるスマートフォンには代えられない時計の開発を目指し、日々努力を重ねています。

現在、赤ちゃんの寝かしつけや睡眠不足で困っているご家族に貢献できるような、ホワイトノイズが搭載された時計を開発している最中です。その第一歩としてまずは、ホワイトノイズや赤ちゃんの睡眠について自分たちの知識をしっかりと深めるために、今回ネントレのプロである川口さんにお話しを伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!

アデッソ副社長 長谷川賢悟

アデッソ副社長 長谷川賢悟

 

川口さん:ホワイトノイズデバイスは日本でもすごく需要があると思います!改めまして、子供の睡眠相談室CoucouLunaを運営し、ご家族の睡眠に関するお悩みを解決するコンサルタントをしております川口リエと申します。

子どもの睡眠相談室 CoucouLuna代表 川口 リエさん

CoucouLuna代表 川口 リエさん

 

長谷川:さっそくですが、最近はどういったお悩みを抱えている親御さんが多いのでしょうか?やはりお子さんが夜眠ってくれない、というお悩みでしょうか。

川口さん:だんだん変わってきてはいますが、赤ちゃんが夜中小刻みに起きてしまうというご相談が最も多いです。そして最近増えてきたのが、赤ちゃんの健康のためには一定以上の睡眠をとらせた方が良いという背景から、体内時計やお子さんに合った生活スケジュールやお子さんの必要な睡眠時間をとれるようにするにはどうしたら良いのか、というようなご相談です。

長谷川:親御さんも我が子にとってベストな睡眠とは、と考える方が増えているのですね。

川口さん:そうですね、睡眠のリテラシーが上がってきて、子供も大人と同じように放っておけば寝るよね、という認識が変わってきているのかなと思います。とはいえ、大人に比べて子供の睡眠を大切にするという視点は、まだ社会として弱いように感じます。

長谷川:子どもが大人よりも夜中に頻繁に起きてしまう原因を教えていただきたいです。

川口さん:子供も大人と同じで、夜中に3回~5回、自然覚醒があります。その時に、自分が眠りについた環境と何かしら変化があると、びっくりして泣いてしまうわけです。

例えば抱っこで寝かしつけてもらったのに、気付いたら一人でベッドで寝ていた、というような状況ですね。そこでまた抱っこで寝かせてほしいから泣いて親御さんを呼ぶのです。そういったことが繰り返されると子どもも学習して「眠くなったり、夜中目覚めた時に、また寝るために抱っこしてもらうまで泣く」という習慣が身についてしまうのです。

長谷川:子どもの習慣によって泣いてしまうというのももちろんありますが、親の習慣も同じように理由になっていそうですね。

川口さん:おっしゃる通り双方の習慣が関係しています。大人は夢を見てる間、体の筋肉にブロックがかかって動けないのですが、赤ちゃんはそのブロックが未熟なので夜中も頻繁に動いたり泣いたりするわけです。そうすると親側は、赤ちゃんがお腹を空かせて泣いていると思い、授乳をしたりミルクをあげたりして、また抱っこで寝かせますよね。

そういう親の行動習慣で、赤ちゃん側も夜中に目が覚めたらママに抱っこで寝かせてもらう、という学習を積み重ねる。結果的に一晩に何度もある自然覚醒の度に、このような「泣いたら寝かしつけ」が慢性化することが多いように感じます。

長谷川:赤ちゃんが誤った学習をしてしまうということなのですね。私自身2歳の子どもがいます。産後1年、妻の体調が優れず、育休の間、本当に寝ない子でとても大変でした。寝かしつけに1時間かかることもよくあって、その上お昼寝もなかなかしてくれませんでした。一人で対応していたわけではありませんが、それでも非常にきつかったです。

初めての子どもだったこともあり、寝てくれている時も起こしてミルクをあげたりもしていました。もしかしたらそういう対応も間違っていたのかな、と今は思っています。

川口さん:大変でしたね。もちろん低月齢のときは、起こしてミルクをあげなくてはいけないのですが、基本的にはお子さんの発達に沿って対応を変えていくのが大切です。発達に合わせた親御さんの寝る時の関わり方だったり、昼寝と夜の睡眠のバランスを整えてあげたり、そういったものの知識が少しでもあると、かなり変わってくるかなと思います。

データによると5人に1人程度、だいたい25%くらいの赤ちゃんが癖がつきやすいなど親が睡眠に困りやすいタイプというデータもありますが、これも個性の範囲内で眠る力はあります。長谷川さんのお子さんも何か問題があったわけではないのでご安心ください!

長谷川:そんなにいるんですね!本当に寝ないしミルクも飲まなくて辛かったです。でも8ヶ月を過ぎたくらいから徐々にミルクも飲み始めて眠るようにもなって、そのお陰で生活が少し楽になりました。当時は日々の記憶が曖昧になるくらい、必死で過ごしていました。

ホワイトノイズは親の睡眠を改善する助けにもなる

赤ちゃんを見守るママとパパ

長谷川:実際ホワイトノイズにはどのような効果があるのでしょうか?

川口さん:ホワイトノイズは赤ちゃんだけではなく、大人の睡眠にも良い影響を与えます。入眠の時間が短くなったり、睡眠の継続時間が長くなったり、睡眠の質が良くなるというデータがあります。

そういう理由で私は、赤ちゃんのためだけではなく、親子お互いのためにホワイトノイズを使っていただくようおすすめしています。親御さんは赤ちゃんと一緒に寝ているとどうしても神経質になってしまって、赤ちゃんのちょっとした寝言や身動きをとった音に反応して起きてしまうのですよね。

そういう音をホワイトノイズの音によって緩和するというのがホワイトノイズの1番の効果だと考えています。アメリカでは、ホワイトノイズは「音のカーテン」と呼ばれています。音の刺激の強さは、大きさではなくて差が影響します。物音がしていない静かな状況で、小さな音でも突然音がすると刺激になってしまいます。そういった刺激をなくすという意味でホワイトノイズは役に立つと思います。

あとは、赤ちゃんが寝たあとに物音をたてないように静かに家事をしている、ご兄弟が遊ぶ声で起きてしまう、そういったお悩みがある方にもホワイトノイズをおすすめするようにしています。

その他、外泊などいつもと違うところで寝る場合にも、ホワイトノイズがあると赤ちゃんの気持ちが落ち着きやすいです。寝る時以外でも、外出時に他の音がするとそちらが気になって、授乳やミルクを飲まない、というお子さんにも、外の音を遮断して授乳に集中できる環境作りができる、という意味でホワイトノイズをおすすめしています。

大人も静かなところで集中しにくく、カフェなどの方が集中できて仕事がはかどるということがありますね。カフェの雑踏の音もホワイトノイズの一種です。

長谷川:親側の睡眠にもホワイトノイズが良い、というのは知りませんでした!私も育児の息抜きによくベビーカーで散歩をしていたのですが、その際はベビーカーにとりつけられるホワイトノイズマシンを使用していました。

おっしゃる通り外は様々な音がして、せっかく寝ても起きてしまうということがあったのですが、ホワイトノイズマシンを使用することで、先ほどお話しにもありました音の差が生まれにくくなってよく眠っていてくれました。

川口さん:ホワイトノイズの効果を病院の大部屋の患者さんに使って試したという研究もあります。

長谷川:ホワイトノイズは、お子さんの睡眠の乱れを改善するだけではなく、親御さんの生活も少しでも良くするためのデバイスとして役に立つ、ということを皆さんにもっと発信したいですね。

川口さん:そうですね、お母さんお父さんが育児休暇を終えて、1年後に元気にお仕事や家事に戻れる、それがとても大切だと思います。

長谷川:本当にその通りですね、出産して3ヶ月くらいたてば元気に動き回れるという方ももちろんいらっしゃいますが、やはり個人差があって私の妻のように1年くらい体調不良が続く方もいらっしゃると思います。そこで夜も休めないとなると、なおさら回復に時間がかかりますよね。

川口さん:今は、日中はママで夜間対応はパパが担当しているというご家庭も多いようなのですが、女性と同じで男性の産後鬱も増えています。

産後鬱は、女性特有のホルモンが原因のこともありますが、男性でも女性と同じように睡眠が削られると本当にメンタルヘルス面でも良くないのです。

長谷川:男性でもあるのですね。確かに睡眠は精神面にもすごく関連していますよね。夜眠れないと本当に気持ちが落ちますよね。

日本も男性が育児に参加する、という形がこれからどんどん増えていくと思います。ただ自分の感覚として、ホワイトノイズはお母さんメインに発信していったほうが良いのかと思っていましたが、川口さんのお話しを聞いて、親御さん両方にホワイトノイズの良さを伝えていければと思いました。

川口さん:日本でも男性からパパになった男性の友人へ送るプレゼントとして、アデッソさんのホワイトノイズ時計を選んでくれたら良いですよね!

親子の健康を守りたいという2人の思い

赤ちゃんとお母さんの手

長谷川:私の場合、娘が産まれてすぐにアメリカ人の友人が、ホワイトノイズデバイスをプレゼントしてくれました。

アメリカではホワイトノイズが、出産祝いとして送られるほど定番のものなのですよね。私達夫婦も、妻がアメリカ産まれで私も学生のころから長期的にアメリカに滞在する機会が多かったので、ホワイトノイズを身近に感じていました。実際、友人からもらったホワイトノイズデバイス以外にも、ベビーカー用に2台目を購入しましたし、寝室用に3台目も購入しました。

そのようなことがあり、改めて日本ではホワイトノイズデバイスが浸透していないことに気が付きました。そしてアデッソでもホワイトノイズデバイスを開発し世の中に広めていくことにより、少しでも過去の自分と同じく大変な思いをしている子育て中のご家族に貢献できれば、と思い現在プロジェクトを進めているところです。

川口さん:ご自身のご経験から開発を進めていらっしゃるのですね!私がCoucouLunaを立ち上げたきっかけも、私の息子が2年間ほぼ2時間刻みで起きていて、私自身が睡眠に悩まされたからです。赤ちゃんの睡眠についての情報、ネントレなどはその当時まだ全然広まっていなくて、調べてもほぼアメリカなどの欧米ベースの知識しか知ることが出来なかったのです。

そんな2年間の睡眠に悩んだ経験をしたのち、第二子のことを考えたとき、やはり「寝ない、寝られない」というのが本当にきつかったな、と改めて思いました。実際に体験するまで、赤ちゃんがここまで寝てくれないものだということは知らなかったですし、ここまで短く細切れの睡眠時間では、親はあまりにしんどすぎるよな、と思いました。

そこから赤ちゃんの睡眠について、アメリカの文献などを研究しまして、どうやら1人1人の赤ちゃんに合わせて、適切な生活習慣や睡眠環境を取り入れることができれば、親の健康を損なってしまうほど赤ちゃんが寝ない、ということはないと分かったのです。

そんなことがあり、自分の知識や経験を皆さんにお伝えしようと思ってCoucouLunaを立ち上げました。ちなみに2人目の子は、そこまで夜泣きに悩まされることもなく、私もしっかり睡眠が取れることで、子どもと過ごす日中の時間が充実する、というのを肌で実感することができました。

今までCoucouLunaを通して、2000件以上のお子さん・ご家族をサポートさせて頂きましたが、本当にみなさん目に見えて変わります。何よりも、親御さんが夜ある程度眠れることにより、お子さんとの生活が充実して、健康になっていきます。

親御さんが健康で生き生きと過ごしている、ということはお子さんにとっても確実に良いことです。子どもにグッスリ気持ちよく寝てもらうのが第一の目的ではありますが、私としては、お子さんとご家族の健康に繋がってほしいな、と思い活動を続けております。

長谷川:ご自身のご経験や知識を活かしてたくさんのご家族の睡眠や健康をサポートしてきていらっしゃるのですね!

川口さんが考える親子の睡眠を助けるホワイトノイズデバイス

時計

長谷川:実際にどのようなホワイトノイズデバイスを開発すれば、赤ちゃんがいるご家庭の助けになるか、色々とアドバイスを伺えればと思います!

川口さん:0歳児の間、夜中に時間を確認することって本当に多いのですが、ちょうど良い時計が見つけられなかったので、アデッソさんが開発してくださる商品がどんなものになるのかとても楽しみです。

長谷川:そうですよね!私も夜中に子どもが起きた際、電気をつけると目が覚めてしまうため、ぼんやりとした明かりが欲しい、スマホの明かりは良くないけれど時間は確認したい、と感じることが多かったのですが、日本ではそれらを解決してくれる商品を見つけられなかったです。

結局、ライト機能とホワイトノイズ機能と時計が一体になったものをアメリカのamazonで購入しました。外国のものをネットで探せばあるのですが、今度は自分たちで作りたいと思っています。

川口さん:そうですよね、夜間対応の最中にスマホは出来るだけ触ってほしくないです。スマホを見てしまうとせっかく赤ちゃんが眠ってくれてもそのあと親御さんが眠れなくなってしまうというお悩みもよく耳にします。

ただ今はアプリで授乳やオムツ替えの記録をとる方も多いので、見ないわけにいかないこともあります。そういうときはiPhoneの機能を利用して、ナイトモードの黄色い画面にしてもらうこともあります。赤や黄色の光は、体内時計を乱したり、メラトニンを抑えたりしない光なので、スマホを見たり、小さな電気をつける際も赤や黄色の光にするよう皆さんにお願いしています。

なのでアデッソさんのホワイトノイズの時計にも、赤か黄色の光を採用してほしいです。時計盤の部分もできれば赤や黄色にしてもらいたいです。

ホワイトノイズの音量について

川口さん:ホワイトノイズは親御さんが寝る際は音量を少し下げて使うと良いので、つまみのようなもので直感的にボリュームを下げられるものだと便利だと思います。

長谷川:ボリュームが60分から90分に向かってどんどん小さくなっていく、というようなものはどう思われますか?

川口さん:そうですね、親御さんが寝るタイミングでそういう設定をして、寝静まったころに音が最小限に小さくなるというような機能は良いと思います。

長谷川:なるほど、ありがとうございます!あまり音が大きすぎると、耳にも悪いと思うのですが、そういったような、ホワイトノイズを使用する上での注意点ってなにかありますか?

川口さん:注意点はアメリカのガイドラインですと使用する際に、2m離さなればいけない、というものがあるのですが、その理由は万が一、赤ちゃんの耳の近くでマシンの最大音量の音が鳴ってしまった時に、耳を痛める可能性があるからなのです。

逆に言えば、マシンが出力できる最大音量を耳に悪影響のないボリュームまで小さく設定しておけば、耳の近くでもしも最大音量になってしまっても、赤ちゃんの耳を傷つけることがないので、安心して使って頂けるかと思います。

こういう理由を知らないで、小さい音量でさらに赤ちゃんから2m離してホワイトノイズを使う方もいらっしゃるのですが、そうすると本来の効果をあまり感じることができないのですよね。

長谷川:2m離す、というのはそういう理由があったのですね。

ホワイトノイズを広めるために

長谷川:川口さんは、親御さんにホワイトノイズについて説明をする際に何か気を付けていらっしゃることなどはありますか?というのも、ホワイトノイズ自体が日本ではまだ浸透していないだけではなく、「ノイズ」というワードにもネガティブな印象を抱く方が多いように感じ、これから商品をみなさんに届けていく際に、どのようなことに気を付ければ良いのか悩んでいます。

赤ちゃん用品のお店に行って睡眠改善のための音が出るような商品もいくつか見たのですが、「ぐっすりサウンド」などキャッチーなワードが並んでいました。

私自身もホワイトノイズ、という名称ではなくそういったお客様に受け入れられやすいワードを考えたほうが良いのか、とも思いましたが、ホワイトノイズという名称をつかうことで、科学的に基づいているホワイトノイズの良さもみなさんに知ってほしいという思いもあります。

川口さん:それはすごく分かります!ホワイトノイズは根拠があっておすすめしているもので、ただの「寝るおまじない」のようなものではないのですが、それを伝えるのが難しいですよね。

あと日本人は先のことを考え備える性質なので、ホワイトノイズを使用したことにより、その音なしでは眠れない子になってしまったらどうしよう、辞められなくなってしまったらどうしよう、という懸念もあるみたいです。実際そのような心配はいらないのですが、やはり使い始めのハードルとしてあげられると思います。

長谷川:なるほど、そういう不安もあるのですね。ホワイトノイズを使用することでそういう弊害はないよ、ということも発信していかないといけませんね。

ノイズには色々なカラーがありますよね、シチュエーションに応じた音の種類はあるのでしょうか?

川口さん:ホワイトノイズは、他の音と比べるとちょっと高めです。赤ちゃんは産まれる前に羊水の中で過ごしていますが、その環境だと高い音域がカットされると言われています。なのでピンクやブラウンノイズのような少し低い音域の割合が多い音がおすすめですね。

長谷川:ピンクやブラウンは飛行機が飛んでいる音のようなイメージですよね。こういった多少専門的な部分は、お客様にも説明が難しいな、と思っています。何も知らない状態で、ブラウンやピンクのノイズと言われてもお客様の立場で考えると分かりにくいですよね。もう少しかみ砕いて簡単にまとめた説明書のようなものがあれば良いように感じました。

川口さん:良いと思います!私のイメージですと、そういう説明書をしっかり読んでくれるのは男性が多いように感じます。今男性も育休をとって育児に積極的に参加している中で、男女の役割分担に迷われる方も多いようです。なので、そういった機械系の分野はパパにお任せできると良いのかもしれないですね。

長谷川:そういう役割分担ができるのも良いですね。現状ホワイトノイズデバイスを購入しようとしたら、赤ちゃんの専門店では見つけられないですよね。やはり既に使用されている方はネットで購入されているのだと思います。。

ただAmazonでレビュー数が多いホワイトノイズデバイスも、レビュー内容を確認したら海外の方のものも入っていたりして、やはり日本での利用者は少ないように感じています。なにかしらの工夫をして広めて行きたいですね!

川口さん:そうですね、今男性が育児に参加しているとはいえ、長谷川さんのように1年近く育休を取って育児を頑張られていた方はなかなかいないと思います。そんな長谷川さんが生み出した商品は、きっと多くの方に響くと思いますし、これからパパになる方にも長谷川さんのお話をぜひ聞いてほしいですね。

長谷川:そうですね、育休をとったことで自分の中で良い意味でいろいろと変化がありました。言葉で言い表すのは難しいのですが、今まで感じなかったことをたくさん経験することができました。ものすごく貴重な経験をさせてもらったな、と感じています。

川口さん:その経験、ぜひCoucouLunaで発信していただきたいです。今度は私が対談をお願いしようかと思います!

長谷川:ぜひ、私も開発を進めるにあたって、またぜひ色々と教えていただきたいです。今日はありがとうございました!

川口さん:楽しかったです、ありがとうございました!