#対談

時計を通して日常生活の悩みにアプローチする。日本リカバリー研究所 所長と対談

2024.01.18

日本人にとって、睡眠不足は深刻な問題となっています。経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査「Gender Data Portal 2021」によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、加盟30カ国の中で最も短いことがわかりました。

睡眠の問題を解決する1つの方法として、目覚まし時計の活用は有効です。実は密接に関係している休養と睡眠について語るべく、日本リカバリー研究所 所長の福田さんにお声がけいただきました。その対談の様子を本記事で紹介します。

アデッソ設立のきっかけ

福田:日本リカバリー研究所 所長の福田です。まず、アデッソが設立されたきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか。

長谷川:アデッソ株式会社は、私の父が30年ほど前(1992年)に設立した会社です。当初から中国にある工場で製品を作り、それらを日本で販売するというのを続けています。

福田:長谷川さんは弟さんがいらっしゃると聞きました。

長谷川:そうですね。弟と一緒に会社を経営していて、商品の企画や中国とのやり取りなどを一緒に行っています。

子供向け目覚まし時計「OKITE!」

福田:日本リカバリー研究所では、休養にまつわるセミナーを開催することがあるのですが、参加者にアラームとして使用している機器を聞くと大体がスマートフォンと回答しておりまして。スマホは使い勝手は良いのですが、ブルーライトを浴びることで、睡眠と関係するメラトニンの分泌が制御されてしまいます。結果、交感神経が有意になり眠気が減ってしまうという現象が起こるのです。

そこで、何を使うのが良いのかという話になった時、個人的にはアデッソの「OKITE!」という商品に興味を持ちました。具体的にどのような商品なのか説明していただけますでしょうか。

長谷川:子供がいるのですが、1回アラームが鳴っても全然起きてこないという問題に衝突したんです。子供がリビングに来て朝ごはんを食べるという行動を自分の力でしてもらうために考えた商品です。

この商品は、親機と子機に分かれているのが特徴です。アラームは子機から鳴り、親機に戻さないと音が止まらない仕組みになっています。なので、親機をリビングなど寝室から離れた場所に置くことで、必然的に体を起こし、アラームを止めにいくという流れができます。また、アラームが鳴ってから子機を親機に戻すまでの時間を記録し、ランキング形式で表示されるのも特徴です。

ただ、注意しなければならないのが、前日に「ねるアラーム」を設定して、アラームが鳴ってから子機を親機から抜かないとランキングには表示されません。なので、全ての工程を踏んでもらう必要があります。

福田:差し込むと変身ベルトのような効果音が鳴るので、子供にとっての楽しみの1つにもなりそうですね。

長谷川:社内で考案したオリジナルの音です。変身ヒーローのような音を想定して作りました。

福田:もう1ついいなと思ったのは、寝る時にもアラームが鳴る点です。

長谷川:寝る時間がしっかり決まらないと、毎朝決まった時間に起きても寝不足になってしまうと思うので、1日の流れとして寝る時のアラームを設けました。規則正しい習慣を作ってもらうという意図があります。

福田:私は普段、スポーツのジュニアアスリート向けにセミナーを行うことが多いのですが、やはりこの商品が1番おすすめだと感じています。結構みんな寝る前にいろいろなことに熱中してしまい、あっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。

アスリートの方は朝練が多いので、親が無理やり起こすような状況も珍しくありません。なので、先ほど長谷川さんがおっしゃっていたように、自分で起きて朝練に行くことが大切だと感じました。

振動で起こす目覚まし

福田:他に特徴的な商品はありますか?

長谷川:1番売れているアデッソの定番商品は、振動で起こす目覚まし時計です。スマホよりも強い振動になっているので、枕の下に入れて使えば振動で簡単に目覚められます。一緒に寝ている人がいて、起きる時間帯が違う場合には有効です。音で起きられない人からも振動アラームにより起きられるようになったという声をもらっています。

福田:この対談は4月に行われているのですが、この時期、新生活が始まり朝起きられないという心配をしている人もいると思います。そういう人たちにはおすすめしたいです。

ブルブル・クラッシュ 振動アラームクロック

特定の悩みに寄り添う時計

長谷川:アデッソは特定の悩みを抱えている人たちに向けた商品を作ることが多いです。その中の一例として、「デジタル日めくり電波時計」というものがあります。

デジタル日めくり電波時計

この商品を1番使っていただいているのは、認知症初期の方です。曜日や日にちの感覚がなくなってしまった人が、ゴミ捨てや薬の服用、デイサービスのお迎えの日程などを自分で認識するために使っていたいています。

 

祖母との生活でもそうだったのですが、何度も曜日を聞くことで、家族が大変な思いをするケースも珍しくありません。なので、家族が日めくり電波時計を見れば判断できるという動線を作ってあげることで、曜日を認識する手助けとなります。

福田:コロナ禍ならではの商品もあるそうですね。

長谷川:特にコロナ禍では、外出先でいろんなものに触れることに抵抗感を抱く人が多い印象がありました。スマホは1日の中で1番触るものでもあるので、手を洗ってもまた触れたら汚れてしまうという懸念点があります。

このような点に考慮し、スマホをUVで除菌できる商品を作りました。こちらは目覚まし時計としても使えます。ボックス型なのでスマホ封印のような使い方ができるのが特徴です。

Phosh PRO

福田:1番オーソドックスな使い方ができる商品はありますか?

長谷川:アデッソは特徴的な商品にフォーカスすることが多いのですが、一般的なサイズ感やデザインを展開することもあります。こちらの「ダブルアラーム電波時計」は、一見すると普通の置き時計ですが、画面上には注意報が表示されます。湿度が高い日には熱中症マークが表示されるなど、生活の環境管理として使っていただけたらなと。

ダブルアラーム電波時計

今後の展望

福田:今後の展望はありますか?

長谷川:現状、アデッソは時計を扱っているので、時間に関する悩みを解決したいと考えております。自分の時間をどのように管理するのか、どのように休息を取るのかなど、割とみなさん悩みを抱えているかと思うので、時計を通して日常生活の助けになる種をまいていきたいです。

より人の生活を改善するような役立つ商品を作っていきたいので、このようにお話しさせていただきながら、社内で検討していきたいと思っています。

福田:本日はありがとうございました。